尾関立子個展『 随想「喜雨」をかたわらに置く』
2026 5/29 金 – 6/15 月
10:00 - 19:00
開廊 金 土 日 月 | 予約制 火 水 | 休廊 木

「青時雨」
2026
エッチング、雁皮、ハーネミューレ
200×200mm (イメージサイズ)
obi galleryの天保年間に築造された上座敷書院の間の空間は、明治生まれの俳人であった祖父の姿を想起させた。私が祖父たちと暮らした旧宅も土間に竈がある古い家屋だった。かつての日本家屋には闇が存在した。照明は暗く、廊下の奥や部屋の四隅、天井、湿り気を帯びた押し入れは光が届かず真っ暗だった。幼い私は恐怖を覚えながらも暗闇を凝視し、さまざまな思いを巡らせていたように思う。私の表現においてモノクロームが主軸となっているのは、当時見つめていた陰翳も原点のひとつだからだろう。随想「喜雨」は祖父の遺した随筆集で、彼の記憶と空想が織り込まれたものとなっている。彼の著書は、経験(実在、実物)と想像(架空、虚構)とがないまぜとなったイメージを日常から切り取られた個人的象徴として可視化する私の作品と通底するものがある。長い時間を有し、場の記憶を静かに内包する書院の間。またそれと対峙する白いトライアングルの空間で、随想「喜雨」とともに、気配、不在、あわい、事象の向こう側にあるものを構成したい。
尾関立子
作家略歴
1971 岐阜県生まれ
1994 武蔵野美術大学造形学部版画専攻卒業
1996 武蔵野美術大学大学院造形研究科版画専攻修了
主な個展
麻布霞町画廊(東京)羊画廊(新潟)DEE’S HALL(東京)GALLERY TSUBAKI (東京)
MÜTTE / 921GALLERY (岡山)プラグマタ(東京)Froelick Gallery (Portland)
主なグループ展
2026「身廊」Galleria Homō(岡山)「空地のラプソディ」パープルームギャラリー(東京)
2025「The 30th Anniversary group-show」Froelick Gallery (Portland)
2022「Force of Nature : Ecology in Japanese Prints」Portland Art Museum (Portland)「The Adventure of Fine Art Prints」たましん美術館(東京)
2021「Life in Art Exhibition」無印良品銀座 (東京)
2019「Curator Choice」Portland Art Museum (Portland)
2018「ふえるコレクション・かわるコレクション」練馬区立美術館(東京)
2015 Taiwan Design EXPO 2015(宜蘭)
2011「DEEP DIG DUG – PRISMA!」MaximiliansForum(Munich)
2007「Centrifugal」FAB Gallery(Edmonton)
2003「版画・半画・反画」練馬区美術館(東京)
2002「TRACE , IMPRINTS AND TALES」Kerava Art Museum(Kerava)
2000「Piece For Peace」原爆の図丸木美術館(埼玉)「大きい版画と小さい版画」練馬区美術館(東京)
1996「第25回現代日本美術展」東京都現代美術館賞受賞(東京)
アートワーク
2024 / 2025「いま ここに います」山田せつ子ダンスソロ 美術 神楽坂セッションハウス / まつもと市民芸術館
